【取材】ピースボートの船内活動や生活実態を語ってくれました

インタビュー記事第二弾ということで、今回はピースボートの船内活動や生活実態などを語ってもらった。

船の上で過ごす100日間は想像以上に濃密な日々らしいが、実際には何をして過ごすのだろうか・・。

いざ出航!船にはなんと1000人も!どんな人が乗っているのか?

Seiya

ピースボートはどこから出航するんですか?

Kさん

私は横浜発着の船でした。

Seiya

最初に船を見たときの印象はどうでした?

Kさん

1000人が乗るということで、そりゃ大きかったですよ。

Seiya

せ、千人!?エグい・・。どんな人が乗ってました?学生とか?

Kさん

乗っている人は年配が多いです。
あと、夏休みの時期になると若者(大学生とか)が多いんです。
時期にもよりますが、大学生は夏休みは全体の3〜4割、冬場は2割以下に減ると思います。

Seiya

やっぱりある程度年齢を重ねている人が多いんですね〜。
さすがに働き盛りの20代後半〜30代は少なそうですね。

Kさん

いるのはいるんですが、フリーターとか自分探しをしているような層はいました。

Seiya

ピースボートに乗ろうと決断した人達の集まりなので、メンバーは個性的な人が多そうですね。

Kさん

基本的には変人しかいないです。考え方とかぶっ飛んでいる人が多いです。(笑)

Seiya

そりゃ、そうですよね(笑)

部屋割りの話へ

Seiya

Kさんは4人部屋でしたよね?この部屋割りってどうやって決まるんですか?

Kさん

部屋は年齢の近い人が同じ部屋になるように組まれます。もちろん男女は別になります。

Seiya

それは安心ですね。これからピースボートに乗ろうとしている人はその辺りが不安だと思いますので。

Kさん

それは大丈夫ですよ。みんな不安なのは同じですから、すぐに打ち解けると思います。

ハウスキーパーに気をつけろ・・?!

Seiya

部屋の中の設備やアメニティは?

Kさん

まず部屋にはお風呂はなくてシャワーが付いています。
トイレはウォシュレットのない飛行機みたいなトイレが付いています。

Kさん

掃除はハウスキーパーが全部やってくれますし、タオル類は毎日新しく交換されます。
洗濯は300円でクリーニングに出すことができますが、僕は毎日自分でやっていましたね。

Seiya

その辺の設備や環境はちゃんとしてるんですね〜。あと僕が気になるのは貴重品の管理です。

Kさん

貴重品は部屋に1つ1つ金庫があるのでそれを使います。でもかなり小さいです。

Seiya

財布は持ち歩けばいいけど、パソコンとかカメラの管理が怖いですね。

Kさん

ハウスキーパーに物を取られることがありますので、カメラやイヤホン、スマホを部屋に放置すると危険です。

Seiya

金庫に入らないんじゃどうしようもないですね。カメラとか・・。

Kさん

心配な人は基本バッグに入れて持ち歩きます。まあ、全員が全員悪い人ではないんですけどね。

Seiya

怖い怖い、僕だったらストレスだ。部屋に何も置けない・・。
多分ガッチガチに持ち歩きます。(笑)

船は一つの街みたいな感覚

Seiya

ところで船の内部なんですが、1000人も乗るということで、どういった構造になってるんですか?

Kさん

船は11階までありまして、4階〜7階までが客室、
その下の階からクルーの部屋になっています。

Kさん

そして4階にはレストランもあったり、別の階には売店やバー、クラブ、ジム、
プール、ジャグジー、麻雀、将棋、美容院、ゴルフ、バスケ、フットサルなど充実しています

Seiya

すごい!なんでもあるんですね。(笑)船の上でスポーツができるなんて驚き・・。

Kさん

船の上は一つの街みたいな感覚です。

船の上での食事とお金事情

Seiya

ご飯って美味しかったです?

Kさん

ご飯は普通に美味しいです。ビュッフェスタイルのレストランでは好きな量を食べられるので、太って帰る人もいるぐらいです。(笑)

Seiya

そういえば食材とか水とかってどうするんですか?

Kさん

野菜は立ち寄った国で現地調達します。水は海の水をろ過しています。

Seiya

なるほど〜。レストランもあって売店もあって。
さらにバーもあるってなんか最高ですね。毎日出費がすごそう・・。

Kさん

普段の食事代は全て船賃に含まれているので、基本的な食事でお金を支払うことはないです。

Kさん

だけどバーでお酒を飲んだり売店でおやつを買ったり。
あとは美容室で髪を切ったりすると別料金が発生します。
お酒を飲む人は結構お金がかかっちゃいますね。

Seiya

支払いはその都度現金で?

Kさん

いや、部屋のカードキーにクレジットカード機能が付いているので、それを使って支払います。
1ヶ月単位で請求がくるようになっています。

Seiya

船の上はキャッシュレスでスマートですね〜。

日々のスケジュールは決まってるのか?

Seiya

船の上ではスケジュールってどうやって把握するんですか?

Kさん

毎日船内新聞が配られます。
テレビ欄のような細かな時間軸で
何時にどこで何が行われているのかが一目でわかるようになっています。

Seiya

その中で何か面白いイベントはありましたか?

Kさん

大きなイベントといえば運動会や夏祭り、水先案内人と呼ばれる有名人の講演会とかですね。

Seiya

う、運動会が行われるんですか!?

Kさん

はい。(笑)

Seiya

船の上充実しすぎでしょ。(笑)

Kさん

基本いろんなことに参加していれば飽きもこないし暇もないです。(笑)

寄港地よりも船の上で過ごす時間の方が多い

Seiya

いろんな国へ行くまでに、船内ではどのように過ごされるんですか?

Kさん

正直ですね、ピースボートは旅目的でもありますが、船内での制作活動がメインでもあるんです。

Seiya

ん?制作活動って何ですか・・?

Kさん

船の上では自分ができることをやります。自分の趣味や特技を披露したり、自主企画を行います。

Seiya

へ〜そんな活動をするんですね〜。
てっきり移動時間は優雅にゆったる過ごすのかと。具体的には何をするんですか?

Kさん

基本自由です。ダンスを教えあったり、
絵画や英会話、ギター、スポーツ、ヨガ、けん玉とか、
各々で考えて企画を作ります。それを発表会で披露するというものです。

Kさん

テーマは何でもありなので、変わったテーマで活動している人も多くいます。
そしてみんなそれを受け入れる、それが楽しいみたいな感じです。

Seiya

へ〜、なんだか超活動的ですね。(笑)

Kさん

毎日超忙しいです。企画や遊びで睡眠時間が平均で4時間とか普通でした。(笑)
とにかく暇がありません。(笑)

Seiya

へ〜。そんなにですか。
「思ってた旅とは違うぞ?」って思う人もいそうですね。

Kさん

言ってしまえば、国へ行くのはついでですね。
企画を作ったり、仲間と交流することが楽しいので。
ピースボートは旅がメインのバックパッカーには向いてないと思います。

Seiya

国を巡る旅というよりも、
船の上をいかに楽しむかが重要ですね。

それでも乗る価値はあるとKさんは語る

Seiya

ちなみに自主企画は絶対に参加しないとダメとか、決まりはあるんですか?

Kさん

いや強制じゃないです。基本自由なので。やらない人はやらないです。でもやったほうが絶対に良いです。

Seiya

確かに長い旅路の中で、船で何もしないなんてつまんないですよね。

Kさん

それもありますが、私自身が人とのつながりを大切にしているので、
仲間と一緒に頑張ったり、毎日過ごす中で絆が深まったりするんです。

Seiya

まあ、100日間ずっと一緒にいるなんて、学校の友達以上に一緒に過ごしていますからね。

Kさん

船を降りた後も繫がりのある友人ができましたし、
一生の友達ができる可能性も十分あります。
私も今もなお繋がりのある友人がたくさんいます。

Seiya

それはなんだろう、旅の経験よりも大きな財産ですよね。

Kさん

ピースボートにリピーターが多い理由がそこにあるんだと思います。
単に旅をして観光するだけじゃなくて、一生の繋がりができる。
そこに魅力があるんだと思います。

ピースボートで得たもの

Seiya

経験や仲間以外にピースボートで得たものって何ですか?

Kさん

人間としての成長できたことだと思います。
船を降りてから自分が変わったなと思うは、人との接し方です。

Seiya

なるほど。

Kさん

以前よりも人とフランクに接することができるようになりました。
年齢関係なく、自分の気持ちを表現できるようになったかなと感じています。

Seiya

自己表現はこれからの時代を生き抜く上で大事なことですからね。

Kさん

でもデメリットもあります。年齢関係なく、話の流れでタメ口になってしまうことがあります。(笑)
今まではそうじゃなかったのに・・。

Seiya

慣れは怖いです。(笑)

Kさん

降りてから敬語を忘れてしまう人も・・ね。

Seiya

多くの個性に囲まれて刺激し合い、自己表現しながら旅をする・・。
ピースボートは沢山の経験を得られる最高の場所かもしれませんね。

Kさん

多分もう一回行きます(笑)

Seiya

えっ?

Kさん

次は別の航路で行きます。(ココに行くとパンフレットを見せながら)

Seiya

まじですか、どんだけ好きなんだよ!

最後に

今回は船内での活動や生活実態についての話をしてもらった。

ピースボートは、旅が目的であると同時に自分で何かを表現して発信し、仲間や現地の人と国際交流を深める場所なんだなと感じた。

船旅では移動時間に暇があるのかなと思っていたが実際は違う。

暇に過ごすのか忙しくするのかは自分次第。Kさんは積極的に自主企画を行い、比較的アクティブな日々を過ごされていたようだ。

そして今もなお、繋がりのある仲間と会っているそうだ。

さてさて、次の記事ではピースボートで辛かったことや、乗る前に知っておくべきことを語ってもらったので、お楽しみに。